ベストヒット GORGE 2015

本記事はGorge Advent Calendar 20日目の記事です。
http://www.adventar.org/calendars/802

慌ただしい年の瀬、みなさまいかがお過ごしでしょうか。GORGE.IN CEOの石井タカアキラです。昨年に引き続き今年も愛と情熱と独断と偏見でもって2015年のゴルジェランキングを発表したいと思います。怒っちゃや〜よ。


10位:石井タカアキラグループ

http://out.gorge.in/album/kiletto-2
http://out.gorge.in/track/live-at-tom-network-06-06-1978-08-09-2015

いきなり手前味噌で恐縮です。昨年Khaki主催の「INU NEKO PANDA -謎-」において行った人生初のソロライブ(トニー・コンラッド with ファウストのカバーをやりました)を発展させる形で “石井タカアキラ(synth)/渡邉洋輔(violin)/後藤はるか(perc.)“ にて今年結成。世界初の秘境系ドローン・ゴルジェ・ユニットとなっております。渋谷OTOにて隔月開催のイベント「ToM Network」をベースに活動しておりましたが、2015年12月13日を最後にイベント休止のため2016年は皆様からのライブオファーお待ちしております。場所はどこでも、電気でもアコースティックでも、時間も30分〜3日間くらいまで出来ます。


9位:Hudson Mohawke – Lantern

昨年は海外から「ゴルジェの新譜」として国内に流通する音源の多さに驚かされましたが、今年はもうそこも飛び越えて「このアルバムのこの曲がゴルい」とかっていうサジェストは一切無しにゴルさを感じる新譜に其処此処で出会うことが出来ました。OPNやArcaなんかは言うに及ばずですが、RomareがNinja Tuneから出した「Projections」や、あるいはハドソン・モホークの最高傑作と謳われたこのアルバムを聴いた時にはまたその感覚を新たにしました。
ポップス、ビートミュージック、ベースミュージック、ロック、ソウル、ジャズ、ハウス、テクノ、etc… あらゆる場所に偏在するゴルジェ。既存の聴取感覚と「お、ゴルい!」の間を意識すること無く自在に行き来するリスニング体験は、自分自身の中で「ゴルジェ」(もしくはタム・ミュージック)を経ずには得られなかったものであり、かつての「ジャズ」や「ダブ」、あるいは「レアグルーブ」がもたらした価値判断の基準を100年分くらいググッと推し進めたものである、と言ってみたい欲求に抗うことができません。

hudson-mohawke-lantern


8位:AIR JORDAN 1 RETRO HIGH THE RETURN “GORGE GREEN”

http://www.nike.com/jp/ja_jp/launch/c/2015-12/air-jordan-1-retro-high-the-return-gorge-green

Yosemite、El Capitanとグッとゴルジェに寄せてきたAppleに続き、NIKEが今年に入ってからGORGE GREENというカラバリを加えたKicksを多数市場に投下してきています。この様なグローバル企業からのアプローチが続けば、ゴルジェがワールドビジネスサテライトに取り上げられる日もそう遠くないかも知れません。

Gorge Green


7位:DIZZY from #NokyoTribe – #農EndTheory

https://anansi.bandcamp.com/album/endtheory

単に「ゴルジェ」と一括りには呼べない多様なサウンドが展開される#農協ヴァリエーションズですが、ゴルジェというフレーミングが無ければ生まれ得なかった最良の課外活動の一つとして長く記憶されるでしょう。ある種の農本主義回帰でもあり、アナルコ・サンディカリスムの一形態であるといえる、かも知れない。


6位:水曜日のカンパネラ – ジパング

「ウランちゃん」がゴルジェだと聞いて、コムアイちゃん、かわいい。聴いてみましたが想像の斜め上を行くゴルジューク具合でコムアイちゃん、かわいい。彼らもまた世界にばら撒かれた熟村丈二の遺伝子のひとつなのでしょうか。コムアイちゃん、最高。

水曜日のカンパネラ


5位:SOCCERBOY – THINK I SING

https://japanesesuperhero.stores.jp/items/549f4804391bb3bbdd0007dc

今年1月1日に発売されたSOCCERBOYのアルバムをゴルジェと呼んで良いのか分かりませんが、ラップ、トラック、リミックスから12インチサイズのジャケット+USBアルバムという仕様に至るまで全てが大変素晴らしく、234枚の限定生産ですがまだ買えるようなので購入を強く推奨。実際サウンド的にゴルいインスト曲も収録されています。

SOCCERBOY


4位:GORGE.IN presents 「The Mystery of Gorge」 Special!! at DOMMUNE

http://gorge.in/2015/04/mystery-of-gorge-dommune/

Drastik Adhesive Force「SLAB」リリースと、Praezisa Rapid 3000の来日を記念してGORGE.IN presentsにて行われた、5時間ぶち抜き生放送は、非常に真面目で濃密な実りの多い時間となりました。ゴルジェがどこからやってきて、どこへ向かっていくのか、現時点での最高のショーケースを見せることができたと思います。コガカズキの放火行為は既に伝説。

DOMMUNE


3位:クラーク内藤 – Pebbles From The Grave

http://out.gorge.in/album/pebbles-from-the-grave

今年出会った中で、最も巨大で、最もキ◯ガイ沙汰の才能、クラーク内藤のEPをGORGE.INからリリースできたことを、私は大変誇りに思っています。


2位:Various Gorge Bootists – Ondo Dimensions

http://out.gorge.in/album/ondo-dimensions

身内で褒め合ってると気持ち悪いかも知れませんが、私の10数年来の友人であり天才と認めるuccelliが自身のレーベルanansiより2010年にリリースした怪作「Porpoise Songs: A Tribute To Christian Riese Lassen」(通称:ラッセンコンピ)以来、衝撃的なキュレーション力を発揮してまとめあげた大作音頭コンピが客観的に聴いてもヤバすぎたので大変感動いたしました。作曲と演奏と編集と選曲を区別なく行き来して部分を作り、全体をまとめあげる彼の手法の現時点での集大成ではないでしょうか。以下リリース時にTwitterに書いた漫文です。

今回の音頭コンピの収穫の一つ。この10年来uccelli天才説を唱えている私ですが、彼の代表作であるラッセンコンピの記憶の上で今回の音頭コンピを聴いてみると、uccelli氏が音楽で何を表現しようとしているのかがようやく少し分かったような気がしたこと。
いち音楽家として、また同時にいち編纂者として作品に関わることがごく自然に行われていること。部分が全体であり、全体がまた部分であるような、その2つを継ぎ目なく激しく行ったり来たりする思惟形式と表現方法。彼のソロ作品や発言の端々から感じられることが2つのコンピを通してクリアになった。
それはなにか特定のストーリーを物語るようなプログレ的コンセプト立てではなくて、むしろフラクタルやマンデルブロ集合のような表現形態だと思う。部分として作曲されたものが再帰的に全体に与していく様は感動すら覚える手腕だし、それらは日常的に行われる分厚い思考実験によって支えられている。

作品の詳細は本企画初日に投稿されたuccelliへのインタビューをご参照いただくとして(http://gorge.in/2015/12/ondointerview/)、本作を踏まえて作られるソロ・アルバムはどんなものになるのでしょうか。全く想像がつきませんが、一つ言えることは「2016年はuccelli」が来る。


1位:中森明菜 – FIXER

極寒の黒部ダムにおける中島みゆき「地上の星」(2002年)以来の興奮を日本ゴルジェ界にもたらした2014年NHK紅白歌合戦。そこで披露された「Rojo -Tierra-」の衝撃から早1年が経とうとする12月30日に満を持してリリースされる中森明菜6年ぶりのニューアルバムがまだ聞いてもいないのに2015年ゴルジェチャート、堂々の第1位を獲得です。生粋の明菜派の集まりそれがGORGE.IN。仮タイトル「FIXER(仮)」から「(仮)」が取れた瞬間は鳥肌が立ちました。
ちなみに非常に個人的な体験とはなりますが、今年訪れた仙台の宿泊先でマッチ(近藤真彦)とすれ違いました。ゴルい。

FIXER


以上、今年も色々とあり皆様にも大変お世話になりました。GORGE.INを代表し厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。昨日行われたGORGE.IN総会にて来年の目標は「挨拶をちゃんとする」で決定いたしました事をここにご報告するとともに、皆様の益々のご発展とご多幸をお祈りしつつ一丁締めで年末のご挨拶と代えさせていただきます。
よ〜お!Use Toms!

来年も何卒よろしくお願い申し上げます。


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