トラックを10倍スロー再生すると長いトラックができる! -Gorgeトラックメイク最前線

SLOW

本記事は、Gorge Advent Calendar 2015 11日目にHiBiKi MaMeShiBaがアップする予定だった「ドラムソロを早送りすると高速ドラムソロになる! – OnePush最前線」というブログ記事が、25日を過ぎてもアップされないため連絡したところHiBiKi MaMeShiBaが「どうしても完成できない・・」と断筆宣言したため、急いでhanaliが書いたGorge Advent Calendar 2015 11日目の差し替え記事です。

http://www.adventar.org/calendars/802

こんにちは! hanaliです。

今回の記事は何がともあれ、以下のニュー・トラックを聴いてみてもらうところがスタートです。
43分50秒にもわたる一大ドローン・ゴルジェ絵巻です。(長いのでテキトーにつまみ食いでもOKです)

 

 

 

 

・・・聴きました?

 

 

 

・・・まだ聴いてます?

 

 

 

 

暗闇から砂嵐のようなタムが立ち上がってきて、ユラユラと揺れる女性の声、煌めくようなギターのドローン、包み込むようなリバーブ・・・・。

なかなか聴かせる大曲ですね。

タイトルでネタバレしてますが、このトラック、某曲を10倍スロー再生して一瞬で作った曲です。(正確には処理に3分くらいかかりますが)

さてその某曲とは・・・? ということで下に答えがあるのスクロールする前に考えてみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答えはこちらです。

ということで今回はこの手法について紹介します。

どう作るか?

ここまでスロー再生すると通常のソフトだともっと音が破綻するんですが、Paul’s Extreme Sound Stretchという恐ろしいソフトがありまして、これを使えばバッチリです。

Paul’s Extreme Sound Stretch
http://hypermammut.sourceforge.net/paulstretch/

でこのソフト、オープンソースの波形編集ソフトAudacityにも搭載されていまして、凄く手軽に使うことができます。

Audacity
http://audacityteam.org/?lang=ja

あまりにも手軽なので特に使い方は説明しませんが、いろいろなトラックを引き伸ばしてみると楽しいです。

この音楽は一体何なのか?

と偉そうに語ってますが、この手法は実は数年前に話題になったやり方で自分のオリジナルではありません。

もとはジャスティン・ビーバーさんのトラックでアンビエントを作るということで、海外のサイトで話題になりました。

それを紹介したmatsu&takeさんの記事がこちらです。

matsu & take 「Justin Bieberの曲「U Smile」を800%引き伸ばすと極上アンビエントに」
http://www.spotlight-jp.com/matsutake/mt/archives/2010/08/justin_bieber.html

ということで手法としてはパクリ、さらに既存のトラックを引き伸ばしただけの一切オリジナル要素が無いパクリ曲、でも音楽的に抜群に面白い。

この音楽は一体何なんだろう? ということはいろいろな問題を抱えていて考えてみると面白いですね!(急いでるので特に考察はしません)

ちなみに自分のトラックではさすがにこのまま使うっていうことは無いんですが、これで作った素材の一部を切り出して、アンビエンスとして使用したりはよくしてます。元ネタのハーモニー感は残りつつもほとんどメロディ・リズムが消去されて別物になるので、音として凄くインパクトがあって面白いです。

特に声とか弦楽器とか、倍音が多い曲の方が面白い結果になるようです。この辺はいろいろ試しながらやってます。

「遅い」という無限の可能性

さらにこれを知った後、「音素材を引き伸ばすのではなくてDAWで極端にテンポを落とすとどうなるか?」ということを実験してみたのがこちらです。

 

これは、hanaliの[▲kiletto 1]に収録された「Tom Music 2.0 β」を制作したAbleton Liveで開いて、BPMを1/8に落としたトラックです。

音素材のスロー再生とは違って、MIDIで鳴らしてるタムの音とかそのままに、オーディオはストレッチされて変な音になり、隙間が出来まくってます。雅楽とかそういう感じですね。これはもはや極端なSLABなのではないか・・・?

tumblr_nmzvutCGBq1r6ebxmo1_1280

Drastik Adhesive Force 『SLAB』
http://drastikadhesiveforce.tumblr.com/post/116713762211/slab-release-date-apr-19-2015-label-slab


ということであなたの作っているトラックも凄く遅くしてみるとスラブになるのかもしれません。(急いでるので特に考察はしません)

終わりに

ということで「遅い」ということに秘められた可能性に皆様お気づきいただけたでしょか。

ただ一方、「遅い」と言っても良いことも悪いこともあります。

特に、締め切りを過ぎたことに罪悪感を覚えて連絡を先延ばしに、さらに連絡無しに締め切りを遅らせるという「遅さ」の悪循環は、非常に待つ方としては困るところです。

「遅い」のはいろいろな事情があるって仕方ないのですが連絡が無いことが困るところで、連絡は「遅れた」後に連絡するのではなく、「遅れそう」と感じた時点で連絡するようにお願い致します。

締め切りに3日遅れる場合は3日前に、1週間遅れる場合には1週間前に」という「締め切り等日の原則」の徹底をお願いしたいところです。

という結論で、「遅くなる前に連絡を!」を守りながら皆様豊かな遅さ&ゴルいライフをエンジョイください!

 


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