ゴルジェはどこに向かうのか? yamanohi.club 2020と「気の長い」ゴルジェの1000年紀
2020/08/08
文:Aphex Megos
訳:GORGE.IN編集部
初出:GORGE and GO Magazine 20208
2020年8月10日、音楽ジャンル「Gorge(ゴルジェ)」の祭典、「yamanohi.club 2020」が開催される。日本のトラディショナルなセレブレーション・デイである「山の日」に様々な場所で開催されてきたこのパーティは、今年は日本のFukuoka Cityにある「Kieth Flack」およびインターネットのストリーミングで開催されるようだ。
謎めいた音楽ジャンルであるGorgeは、様々な混乱を経ながらもダイナミックに世界を揺るがし続けている。記念すべき2020年の開催を祝い、このジャンルの奇妙な歴史を振り返ってみると共に、出演者を紹介していくこととしよう。
ゴルジェとは結局何なのか?
そもそも「Gorge」という言葉は山の中の狭まった渓谷(峡谷)を意味する言葉だ。DJ Nangaと呼ばれるこのジャンルのオリジネーターが2000年代半ばに「Gorgeの中で弾ける水流のような音」というイマジネーションからこの言葉を名付けたとされる。
その経緯については、以下のインタビューに詳しい。
問題はその後だ。Gorge Public Licenseという奇怪なライセンス形態をとるこのジャンル。謎めいた音楽のようにイメージされがちだが、定義は極めてシンプルだ。
「Use toms」(タムを使え)
このルールだけが唯一のサウンドのルールだ。
そしてこれは当然以下のように解釈される。
タムを使っていれば何でも良い
そしてそれは節操の無い人々によってさらに発展し、以下のように解釈される。
タムでなくてもタムっぽければ何でも良い
そしてこの野放図な解釈は、トラックメイクのみならずリスニングの態度にも当然のごとく延長される。当初「ゴルジェっぽい」という呼び方をされていたものが短縮され「GORUI」(ゴルい)という形容詞が生まれる。この解釈を軸にさまざまな音楽がリフレーミングの対象となり、世界が拡張されていったのである。
その様子は以下のような記事で見ることができる。
また、有志により「発見」されたゴルジェは以下のように一覧化されている(そして今では見られないものも多い)
Pinterest “Roots Gorge Archives”
Produce(生産)とConsume(消費)の相互作用により大きな発展を遂げたGorge。単にジャンルとしてのトラックの集合と捉えるだけでは、そのインパクトを把握することができない。世界における音楽、音、そして現象そのものまでも包み込むネットワークとしてGorgeが存在するのである。
日本におけるゴルジェの発展
実際に日本においてゴルジェはどう発展してきたか? その中心になるのが「GORGE.IN」というレーベルの存在だ。
GORGE.INからリリースされた2012年のコンピレーション・アルバム「GORGE OUT TOKYO 2012」が、最初の日本でにゴルジェの紹介とされる。
オリジネーターとされるDJ Nangaを迎える形で日本で制作されたこのコンピは、hanaliやDrastike Adhesive Forceなどyamanohi.clubに出演する予定のトラック・メーカーを始め、Sovyetskiy Brezhnevやseetakeなど他ジャンルでも活躍する個性的なアーティスト、さらにGorge ClooneyやDJ Mausなど存在すら怪しいアーティストにより構成されている。
このアルバムの登場により、日本の一般的な音楽リスナーにその存在が徐々に認知され、静かな話題となる。
そしてこれを受けて2010年代中頃、ストリーミング・ラジオ「Dommune」にてGorgeの特集番組が放映されたことが着火点となった。これを見た各地のトラックメーカーたちが、自由奔放にゴルジェトラックを作り始めたのである。
今回のyamanohi.clubに出演するKazuki Koga, TEACHI, Indus Bonzeなどはこれらの放送を聞いたと語っている。彼らを始め多数のトラック・メイカーやDJが怒濤のようにトラックを作り始め、Gorgeの進化に大きな影響を与えることになる。
残念ながらすべてを列挙することは出来ないが、数多くのトラック・メーカー、DJ、MCがさまざまな現場で猥雑にGorgeを再定義し続け、現在のGorgeを形作ってきた。
最新リリースである岡山のバンド「THE NOUP」のリミックス・アルバムである「THE GOUP -THE NOUP GORGE REMIXES-」でその最新の姿を聞くことができる。
よりオープンに、より疎になるGorge、そしてそのショーケース「yamanohi.club」
そして2020年である。野放図でワイルドな発展を遂げてきたゴルジェはどこに向かうのか? そのキーとなるのが「オープン」と「疎」という二つのベクトルだ。
当初より極めてオープンな存在であったGorge。ルールとしては「タムを使うこと」のみ。そして「これはゴルジェかも、と思った瞬間それはゴルジェになる」という示唆的なDJ Nangaの言葉。
近年ますますオープンさは過激になってきており、yamanohi.clubの告知サイトは毎回github上で公開され、出演者は自らフォークしてPull Requestを出すことによって出演者に名を連ねている。
▲2018年の出演者nomusonがPRを作り、LOOKS GORGE TO MEが出された模様
それに加え、ひっそりと「ゴルジェの歴史」そのもののオープンソースとして公開されていることが話題になった(しかも奇妙なくらいに中途半端にその作業が終わっており謎が多い)
https://github.com/GORGE-IN/the-history-of-gorge/blob/master/HISTORY_JA.md
ライセンスはGorge Public Licenseではなく、「Do What The F*ck You Want To Public License」。「どうぞお好きなようにしやがれ」という極めてコピーレフトなライセンスである。この文章によりゴルジェの歴史は規定されている。つまり誰かが語る(私も含めて)ゴルジェの歴史は簡単に改変・ねつ造が可能であり、また捏造されたものである可能性があるということだ。
そして同時に、極めて「疎」であり、それはますます徹底されている。ゴルジェという音楽自体は極めて高い熱気を保っているが、それをやってるトラックメーカーのコミュニケーションは恐ろしく疎だ。
「ゴルジェとは何か?」と熱っぽく話したりしない。「ゴルジェはゴルジェである」、そして音を作る。以上だ。
「ゴルジェのイベントが行われる」ときに、「どんなゴルジェのイベントにするか?」を語らない。音を作る。以上だ。
実際、日本の中で恐ろしくシーンの中心的な都市を持たず、yamanohi.clubの出演者は北海道・沖縄・福岡・東京など疎らに存在する。極めて計画的に空間、時間、コミュニケーションが疎になるように設計されたかのようである。
つまり、疎になればなるほどゴルジェはその本質を発揮する。つまり、近年ゴルジェは熱を潜めてた状況は、極めて「疎」な状態として盛り上がっていたということになる。「盛り下がるように見えれば見えるほど盛り上がっている」という倒錯した状況が存在するのだ。
「クローズド・密」ではなく「オープン・疎」によって加速するゴルジェは、恐ろしく気が長い。2012年に作成開始され、2112年にリリース予定である『Gorge Out Tokyo 2112(Work In Progress)』はまだ完成していない。
人類の記憶に挑戦するかのように、ポツリポツリと会話とリリースが置かれる気の長いコミュニテイ。それが「ゴルジェ」だ。恐らく次のリリースは100年後かもしれないし、1000年後かもしれない。
これはもちろん、withコロナの現在において議論されている、これからの社会の形「“開疎”な未来」と交差している。
そして、それも特にその事実が熱っぽく語られることもない。極めて歪な「オープンで疎である音楽ジャンル」としてひたすらに極北に向かいつつある。
そしてそれを示すショーケースが「yamanohi.club 2020」である。
yamanohi.club 2020 出演者紹介
それではここから、yamanohi.club 2020出演者を紹介していこう。今回のイベントに伴い、彼らに簡単なインタビューを行った。その内容を紹介し、謎めいたその内容を説き明かす一助としてほしい。
Indus Bonze ~北のゴルジェ・ブラックホール。その異常な質量によって世界を歪め、包み込む妖怪。
今回のイベントで、Indus Bonzeの名を最初に挙げることを疑問に思う人は居ないだろう。そのハードコアなプレイ・スタイルでゴルジェ外のさまざまなジャンルも巻き込み、大きな注目を集めるIndus bonze。2020年8月3日にリリースされた『山怪 (The Ghost Stories of The Gorge)』 は紛うことなき傑作である。
彼は北海道生まれであり北海道在住である北の人間である。来歴を尋ねると「ゴルジェから生まれ、ゴルジェで死ぬんです」と答えた。異常とも思える熱量でゴルジェの世界を切り開く彼の姿勢を表す言葉である。
彼に「それではゴルジェとは何か?」と聞いてみると「幻のイエティですね」とのこと。「いるかどうか分からない、いると信じたい。それがゴルジェ」。結局のところ、ゴルジェとは何なのか? その事実は不明であり、幻のイエティのように、その姿を追い求める冒険心こそが真実なのである。彼の音楽のその探究力は、時空を歪め、ブラックホールを形成するような圧倒的な力を持つ。そして、今回のyamanohi.clubのプレイについて彼は一言こう答えた。
「山と踊る」
山という圧倒的質量を持つものと踊ること、それはまさしくカタストロフであり、音響的ブラックホールの形成である。期待すべし。
■ Indus BonzeのBANDCAMP : https://indusbonze.bandcamp.com/
GQOMZILLA ~究極のGQOM伝道者&GORGE先駆者、そしてジャンルという虚構を粉塵に吹き飛ばす暴君。
2020年7月にBLACK SMOKER RECORSから『Okusha』をリリースし大きな話題となったDJユニット「GQOMZILLA」がyamanohi.clubに参加することに驚いた方も多いのではないだろうか? TYO GQOMやテクノウルフのメンバーとしても共に活動するDJ MORO、KΣITOによるDJユニットであり、南アフリカ発祥のダンスミュージック“Gqom”を中心としたDJプレイとMPCプレイを組み合わせた パフォーマンスを行うことで知らせる彼ら。なぜ”GORGE”なのか?
「Gqomを初めて聴いたとき、これはゴルいなと感じたんだ」とゴルジェとGQOMのクロッシング・ポイントについてKΣITOは語る。「ゴルジェはクラブ・ミュージックの概念を広げてくれたんだよね。DOMMUNE出演時に映画『イノセンス』のサントラをかけているのを聴いて、”あ、分かった”という気になって」。
DJ MOROは「ゴルジェは原始的であり肉体的な音楽の概念。ゴルジェと出会った時、自分を形成してきた音楽の中に常にゴルジェが存在していた事に気付いたね」という。
つまりGQOMZILLAの「G」はGQOMであり、GORGEでもあるのだ。そうすると、yamanohi.clubに満を持して登場したことは極めて自然な成り行きである。この奇妙な並列する世界を飲み込んだGQOMは、南アフリカとインド~ネパールを繋ぎ、そして日本を飛び越え、すべての壁を踏み潰すかのように圧倒的なパワーを持つ。そこではもはや「ジャンル」という虚構は吹き飛び、言語化すら不要な「原始的であり肉体的な音楽」がただ鳴り続ける楽園が現出する。「今回はライブ要素も強めてよりゴルいプレイを心がける」と語る彼らのプレイを見逃すな。
■ KΣITO、DJ MOROの楽曲も収録されているGqomコンピレーション、”TYO GQOM Compilation Vol.1″
TEACHI ~南の海と密林をタムによって漕ぎ続ける開拓者、「島ゴルジェ」は世界を再発見する。
TEACHIによる「島ゴルジェ」が現れたとき、あの圧倒的な「南国の気配」に満ちたその音楽に世界が驚いた。沖縄在住、GORGEやJUKEを中心に様々なジャンルの楽曲を制作するブーティストでありMCでもある彼は、島嶼音楽とゴルジェをミックスした「島ゴルジェ」を提唱した開拓者であり、自ら島ゴルジェを制作し続けている。
国内から海外まで様々なネットレーベルで数多くの作品をリリースしている彼の楽曲は、沖縄民謡のサンプリングを多用している。驚くべきなのはそのチョップ&ミックススタイルで、彼の「島ゴルジェ」の中ではタムは古代から伝わる民謡の楽器のように聞こえ、三線などの伝統的な楽器は最先端の電子音楽のように聞こえてくる。時空を越えて響き合って新しい耳が生まれる快感。
彼はゴルジェとは何か、と聞くとシンプルに一言「タムの再発見ですね」と答えた。「タム」というマイノリティな音素材を世界の中心に置くことにより、価値観のバランスが崩壊させ、新しい耳を生み出したゴルジェのあり方をシンプルに示した一言である。そしてこれは同時に、「島嶼音楽」と「ゴルジェ」の関係を「再発見」し、開拓を続ける彼のスタイルを表した言葉でもある。
その音楽は何も難解なものことは無い。ただ、南の海に飛び込みように、密林に触れるように、その音に自分を解放するのみである。
yamanohi.clubの出演について彼は「山登りで例えると標高の低い沖縄からお子様でも楽しめるトレッキングコースをご案内する予定です。ぜひご家族でお楽しみください!」と朗らかに語る。その快感の瞬間を楽しみに待ってほしい。
■ 沖縄に特化した作品を配信するネットレーベル”Tea-Under Music” : https://teaundermusic.bandcamp.com
三代目DJひょっとこ ~ミステリアスな「先祖ゴルジェ」、太鼓と民謡とダンス・ミュージックを盆踊りさせるトリックスター
ただでさえ謎めいたところが多いゴルジェにおいて、さらにこの「三代目DJひょっとこ」は説明するのが困難な存在だ。民謡とダンス・ミュージックを強引にミックスするストロング民謡スタイルで一部で大きな話題となりつつも、結局誰もその存在を理解することができていない。人類にとって彼はまだ早すぎるのだ。
そんな彼にインタビューしてみると、驚くべきフレンドリーさで答えてくれた。そのプロフィールは「音楽が好きでDJやっています! よろしくお願いします!」とのこと。極めて普通である。答えているようで、何も答えていない虚無がそこに広がっている。
そしてなぜゴルジェなのか? と聞くと「うーん!「先祖」でしょうか!」というミステリアスな答え。その理由について彼はこう答えた「僕のDJは民謡の要素が多いんですね! 民謡にハマる前に聴いたゴルジェによって「ゴルい」という視点が自分の中で芽生えたからこそ、民謡の太鼓の音もフレッシュなダンスミュージックとして捉え直す事ができるようになったのだと思います!」 とても丁寧に答えてもらいつつも、「先祖」とは何なのかはまったく分からない。しかしそれこそが「ゴルい」。
民謡の先祖としてのダンス・ミュージックなのか? ダンス・ミュージックの先祖としての民謡なのか? 結局のところその問いの答えを探すことは何の意味が無い。踊って死者を供養する「盆踊り」のように、ひたすら踊る中で逆転し続けるそのダンスを楽しむことが重要なのだ。そしてその矢倉の上にいるのが「三代目DJひょっとこ」だ。
「当日は公共の交通機関を一切使わずに福岡へ移動してみせます!」と語る彼。三代目DJひょっとこは偏在する。それが証明される日が2020年8月10日だ。
Drastik Adhesive Force ~世界最遅のダンス・ミュージック「SLAB」のパイオニア。孤高と低速の放浪者。
BPMが90以下の「世界最遅」のダンス・ミュージック「SLAB」。そのうねりのある、粘着質な遅いグルーヴを体感したものは、一生その快楽を追い求めてしまうほどの中毒性を持つ。Drastik Adhesive Forceは、このグルーヴを完成させたパイオニアであり、同時に誰の追従も許さず孤高の荒野を進み続ける放浪者である。
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2012年にリリースされた『GORGE OUT TOKYO 2012』から参加した彼は、現在3枚目となるニューアルバムを作成中である。そして「山の日」が制定された古代からyamanohi.clubに出演し続けてきた一人であり、もはや彼にとってゴルジェはジャンルとして考察する対象ではない。「森羅万象に宿る共通認識ですね」と語る。そして遂に、その音楽のあまりの遅さから、今回は”無観客単独無酸素登頂ストリーミング”となる。「かなり孤独なアタックになると予想されますが、集中力を研ぎ澄まして頂上を目指します」と緊張した面持ちで今回のチャレンジを語るDrastik Adhesive Force。
あまりの遅さに、誰の目にも止まらない。しかしその遅さは、ゆっくりと確実に、凶悪な存在力で世界を波打たせる。Drastik Adhesive Forceは「そこに山があるからね」とただ語り、新たなSLABを作り続ける。彼が今どこに到達しているのか、どこにも到達していないのか、それが8/10、明らかになる。
■Drastik Adhesive Forceの関連サイトはこちら
https://drastikadhesiveforce.tumblr.com/
https://drastikadhesiveforce.bandcamp.com/
https://soundcloud.com/drastikadhesiveforce
https://twitter.com/DrastikAF
yogi ~その遊牧民的ディグ&ミックスは、新しい「耳」を世界にドロップする
2019年のyamanohi.clubでボリウッド音楽とゴルジェの融合を図った新たなdjスタイル「ボリウッド・ゴルジェ」を世界初演したyogiは、ますますその世界を進化させている。
バックパッカーから始まった彼のキャリアは、現地の音楽を収集するために渡航を繰り返し、ゴルジェのルーツであるインドに2015年から2年間に在住したという。現在は福岡Kieth Flackを拠点に、タイ及びアジア全域のカルチャーとムーブメントが体感でき、また九州では唯一無二を誇る多国籍感覚パーティとして進化中のSomtam wan ang khaan(ソムタムワナカーン)のクルーとしても活動中。
https://instagram.com/somtamwanangkhaan?igshid=1hib58v4nrjo3
興味深いのはインド在住時にゴルジェとの出会いがあったかと思いきや、「そこではゴルジェはまったく出会っていない、存在も知らなかった」とのことだ。しかしなぜか帰国後に、その存在を「無意識のうちに好んでいたことに気づいたんですよ」と語る。
「 改めてゴルジェに出会って、白黒がフルカラーに変わったように価値観が変わりましたね。点と点で存在していたものが一本の線で繋がり、シナプスのように広がっていくイメージが出来たんですよ」と彼は語る。その遊牧民的ディグ&ミックススタイルによって世界の辺境を繋いできた音は、ゴルジェとの出会いによって空間を飛び越えていく。横の移動だけではなく山頂へ向かった縦の移動、そして現実と虚構という世界の外側にあるものまでディグ&ミックスして、新たな宇宙を紡ぎ出していくのである。
▲ yamanohi.club 2020に向けたスペシャル・ミックス
「そもそも自分の身体に潜在するゴルジェDNAがあったんですよね。自由な解釈を楽しめるよう、自由な選曲を心がけていきたいです」と今回の意気込みを語る。そこにある圧倒的な「自由」の宇宙を体験してほしい。
■ Somtam wan ang khaan(ソムタムワナカーン)は2020年8月8日(土)に開催!
■ yogiのsoundcloud : https://soundcloud.com/jiroquino
Kazuki Koga ~魔術的な音響構築でゴルジェ・イノベーションを爆発させる発明家であり冒険家
Kazuki Kogaはゴルジェによるイノベーションの最先端にいる存在であり、その謎の中心にいるトラック・メーカーだ。世界のダンス・ミュージックの振動と共振しながら、ゴルジェによる音響構築を誰よりも高い精度で行い続ける彼の音は、すべての瞬間が魔術的な響きとセンス・オブ・ワンダーに満ち溢れている。
一時期カナダに移住していた彼は、日本に帰国後福岡を拠点に精力的にゴルジェの制作を続ける。自らの音についてあまり語ることの無い彼だが、「ゴルジェを自分のスタイルにできたとき、自由が広がったんです」と彼は語る。「こうあらねばならない、というジャンルのバイアスから解放され、DAWのグリッドから解放され、そして圧倒的にアウトプットできるようになった」。
リスナーとして何よりも貪欲に音楽を吸収し続ける彼は、「ゴルジェ」と出会ったときその咀嚼とアウトプットの方法論を確立させ、自由に自らの「ゴルジェ」を生み出すことができたようだ。その姿勢はまさにゴルジェ発明家であり、時にはリスクのある展開も構わず突き進む冒険家である。
現在次の新しいアルバムがリリース間近であり、そこで展開される音は間違いなく、ゴルジェの先端が世界を変える轟音である。その一端が垣間見える2020年8月10日、聞き逃してはならない。
■ Kazuki Kogaの関連サイト
https://soundcloud.com/kazuki_koga
https://kazukikoga.bandcamp.com/
https://kazukikoga.bandcamp.com/album/the-salath-wall
hanali ~ゴルジェのグラウンド・ゼロであり虚無であり、生活と冒険としてのゴルジェを探求するアクティビスト。
日本にゴルジェを持ち込んだエヴァンジェリストであり、hanali。2019年には東京から福岡に居を移し、山と海に近い「疎」な場所に移住したという。
2020年に入ってから、かなりの頻度で謎めいたトラックリリースをつづけている彼。奇妙に拗れたタム・ビートと電子音が交錯するその世界は、誰の追従も許さないハードな世界観が構築されている。
2017年のインタビューでは「Bentoスタイル」としてのゴルジェを提唱した彼。
[https://chatcast.jp/channel/gorge/episode/3743](https://chatcast.jp/channel/gorge/episode/3743)
今回あらためてゴルジェとは、と尋ねると「生活と冒険ですね」と端的に答えた。「ボルダリングがたった数歩の冒険であるように、ゴルジェを作るとき、大地から離れ鼓動が高まり、リスクにチャレンジしていく冒険がある。それを生活の中でいかにやっていくか。コントロールすべき「生活」とコントロールできない「冒険」が共存する世界がゴルジェです」とその理由を語る。それを裏付けるように、
かなりアーカイブは膨大になっており、幾つかのレーベルからリリースが予定されているとのこと。「出し切ります」今回の意気込みを語るhanaliのライブは、その秘密のアーカイブを覗くことができる唯一のチャンスである。ぜひ注目してほしい。
■2017年のアルバム「Black Up-Pointing Triangle Exception」はSpotify等でも聞くことができる。30トラックを越える壮大なゴルジェだ。
■hanaliのsoundcloud : https://soundcloud.com/hanali
いよいよ「yamanohi.club 2020」開催!
以上のアーティストに加え、2020年8月10日はVJとしてnetDragonが参加、さらにStreaming DirectionとしてAtoNN(BijonoB)が参加する。
福岡KIETH FLACKの現場においても、ストリーミングにおいても、ビジュアルとサウンド、さらに原始のDNAがグルーヴする圧倒的な時間となることは間違いない。
ぜひ福岡KIETH FLACKで、またはストリーミングの現場で、その歴史的な瞬間に立ち会ってほしい。
yamanohi.club 2020
http://yamanohi.club
福岡Kieth Flack \1,500 + 1 Drink
&Streaming on Twich(https://www.twitch.tv/bijonob/)
■Kieth Flack Stage
Kazuki Koga
hanali
yogi
三代目DJひょっとこ (from everywhere)
■Streaming Stage
GQOMZILLA (DJ MORO&KΣITO from Tokyo)
Indus Bonze ( from Hokkaido)
TEACHI (from Okinawa)
Drastik Adhesive Force (from Tokyo)
■VJ
netDragon
■Streaming Direction
AtoNN(BijonoB)
[注意事項] 新型コロナウィルス対策について
Kieth Flackでは、新型コロナウィルス予防を実施しております。Kieth Flackにご来場の方は、下の画像をご一読いただき、ご理解およびご協力をよろしくお願い申し上げます。